インターネット/光回線 用語解説

インターネットや光回線を利用する際に、よく耳にする単語や用語があります。ここでは、それらの単語について説明します。

目次

ルーター  

インターネットや光回線を利用する際に必要となる機器で、ネットワーク機器同士を接続するために使用します。一般的には、プロバイダーからレンタルまたは購入することができます。

モデム  

光回線を利用する場合に必要となる機器で、光回線からの光信号をデジタル信号に変換して、ルーターなどのネットワーク機器に送信する役割を担っています。

Wi-Fi  

無線LANの一種で、ネットワーク機器同士を接続するために使用します。スマートフォンやタブレット、ノートPCなどの機器で利用することができます。

ブロードバンド  

高速で広帯域な通信環境を指す言葉で、一般的にはインターネット回線や光回線などを指します。

データ通信量  

インターネット回線や光回線を利用した場合に、送受信したデータの量を表す単位で、1GB(ギガバイト)や1MB(メガバイト)などで表されます。契約プランによっては、通信量に制限がある場合があります。

回線速度  

インターネット回線や光回線の通信速度を表す単位で、Mbps(メガビット毎秒)などで表されます。通常は、ダウンロード速度(インターネットからファイルをダウンロードする際の速度)とアップロード速度(ファイルをアップロードする際の速度)があります。

イーサネット(Ethernet)

イーサネット(Ethernet)とは、ネットワークの一種であり、コンピューターやネットワーク機器同士を有線で接続するための規格のことを指します。ローカルエリアネットワーク(LAN)やインターネット接続などで広く使用されています。

イーサネットは、1970年代にアメリカのパロアルト研究所(Xerox Palo Alto Research Center、PARC)のロバート・メトカーフらによって開発された規格です。その後、デジタル・イクイップメント・コーポレーション(DEC)やインテルなどの企業が参加し、IEEE 802.3という標準規格が策定されました。

イーサネットは、10Mbps、100Mbps、1Gbps、10Gbps、100Gbpsなど、様々な通信速度に対応しています。また、CAT5、CAT6などのように、ケーブルの種類によっても通信速度が異なります。一般的には、100Mbpsから1Gbpsの間の速度が一般的です。

イーサネットでは、コンピューターやネットワーク機器同士を接続するために、ハブ、スイッチ、ルーターなどの機器が使用されます。ハブは、複数の端末を接続するための機器であり、パケットを全てのポートに転送することで通信を実現します。一方、スイッチは、パケットを送受信するポートのみに転送することができ、ハブに比べて高速な通信が可能です。また、ルーターは、異なるネットワーク間を接続するための機器であり、イーサネットとインターネットなどの異なるネットワークの接続に使用されます。

イーサネットは、有線接続であるため、無線LANに比べて通信速度や安定性が高く、大容量のデータのやり取りにも適しています。しかし、配線や機器の設定などが必要であり、無線LANに比べて設置が難しい場合もあります。

最近では、IoT(Internet of Things)や5Gなどの技術の発展に伴い、無線LANやモバイル通信が主流となっていますが、イーサネットは、高速・安定な通信が求められるオフィスやデータセンターなど、大規模なネットワーク環境では依然として重要な役割を持っています。また、ホームネットワークでも、有線接続の利点を生かして、テレビやゲーム機などのエンターテインメント機器を接続する場合に利用されることがあります。

最近では、10Gbps以上の高速な通信速度を実現するイーサネットの規格も登場しており、大容量のデータ転送が求められる分野において、ますます重要性が高まっています。また、ケーブルの種類や接続方式、通信速度など、イーサネットに関する技術も進化し続けており、今後もさらなる進化が期待されています。

IPアドレス

IPアドレスとは、ネットワーク上でデバイスを識別するための番号のことです。IPv4とIPv6の2つがあります。一般的に、家庭内のデバイスには、ルーターから自動的にIPアドレスが割り当てられます。また、インターネット接続する場合には、ISPから割り当てられたグローバルIPアドレスを使用します。

IPv4/IPv6  

インターネット上で機器を特定するためのアドレスの方式で、IPv4は32ビットで表され、IPv6は128ビットで表されます。近年、IPv4のアドレスが枯渇し、IPv6に移行する流れが進んでいます。

IPv4とIPv6は、インターネット上で通信するために使われるプロトコルの種類です。IPv4は長年にわたって使われてきましたが、アドレスの枯渇などの問題があるため、IPv6に移行する流れが進んでいます。ここでは、IPv4とIPv6の接続の違いについて説明します。

IPv4とIPv6の違い

IPv4は、32ビットのアドレス空間を持ち、最大で約43億個のアドレスを扱うことができます。一方、IPv6は、128ビットのアドレス空間を持ち、最大で約340澗(340兆の1兆倍の1兆倍)個のアドレスを扱うことができます。これにより、IPv6では、アドレスが不足する心配がなくなります。

また、IPv4では、プライベートアドレスと呼ばれるアドレス範囲を利用することで、インターネット上で独自のアドレスを持たなくても通信することができます。しかし、プライベートアドレスを利用する場合には、グローバルIPアドレスとの接続にNAT(Network Address Translation)を使用する必要があります。これにより、通信速度が遅くなる場合があります。

一方、IPv6では、プライベートアドレスを利用する必要がなく、グローバルIPアドレスを直接利用することができます。そのため、NATを使用しないため通信速度が高速になります。

IPv4とIPv6の接続方法

IPv4とIPv6は、基本的には異なるプロトコルのため、IPv4とIPv6でそれぞれ独自のアドレスが割り当てられます。したがって、IPv6で接続する場合には、IPv6に対応したサーバーやルーター、ネットワーク機器などが必要になります。また、IPv4とIPv6を同時に利用する場合には、デュアルスタックと呼ばれる方式が利用されます。これは、IPv4とIPv6それぞれのプロトコルに対応したアドレスを持つことで、IPv4とIPv6の両方に対応することができます。

まとめ

IPv4とIPv6は、インターネット上で通信するためのプロトコルです。IPv6は、アドレス空間がIPv4よりも大きく、グローバルIPアドレスを直接利用することができるため、通信速度が高速になります。

クラウド  

インターネット上にあるサーバーなどのリソースを利用して、データの保存や処理を行う仕組みです。一般的には、ストレージやソフトウェアなどをクラウド上に配置することで、利用者は自分の端末にそれらをインストールする必要がなく、インターネットに接続するだけで利用することができます。

アップロード(上り)/ダウンロード(下り)  

データをネットワーク上で送受信する際に使用される言葉で、アップロード(上り)は自分の端末からサーバーへデータを送信すること、ダウンロード(下り) はサーバーから自分の端末へデータを受信することを指します。ダウンロード速度が遅い場合、インターネットの回線速度や利用者の端末の性能、通信相手のサーバーの負荷などが原因となる場合があります。

ISP (Internet Service Provider )

インターネットサービスプロバイダーの略で、インターネット接続サービスを提供する企業のことを指します。NTTやKDDIなどの大手通信キャリアから、UQコミュニケーションやSo-netなどのMVNOまで、様々な企業がISPとしてサービスを提供しています。

ネットワーク  

複数の機器を接続して、データ通信を行うための仕組みです。一般的には、インターネット上のネットワークや、家庭内でのLAN(ローカルエリアネットワーク)などがあります。

ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)

ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)は、電話線を使ってインターネット接続を提供する通信技術の一種です。ADSLは、ダイヤルアップ接続よりも高速で、ケーブルテレビよりも安価なブロードバンドインターネット接続方法の1つです。

ADSLは、アップストリーム(上り)とダウンストリーム(下り)の通信速度が非対称(asymmetric)であることが特徴です。つまり、ダウンストリームの方がアップストリームよりも高速になっています。この非対称な通信速度は、一般的なユーザーがインターネットを利用する際に、より多くの帯域幅をダウンロードに割り当てることができるため、より効率的なインターネットの利用が可能となります。

ADSLは、電話線を使ってインターネット接続を提供するため、一般家庭でも利用できる簡単な接続方法です。ADSLの通信速度は、最大8Mbps(メガビット/秒)程度で、一般的なブロードバンドインターネット接続に比べるとやや遅いものの、ダイヤルアップ接続よりもはるかに高速です。

ADSLの接続には、ADSLモデムという専用の機器が必要です。ADSLモデムは、電話線とコンピューターを接続することで、インターネットに接続することができます。また、ADSLの通信速度は、距離や電話線の品質によって影響を受けるため、電話線の品質や距離に応じて接続速度が変動することがあります。

最近では、光ファイバーの普及に伴い、ADSLに代わる高速インターネット接続方法として、光ファイバーインターネットが注目されています。

尚、ADSLは2024年3月末にすべてのサービスが終了します。

SSID(Service Set Identifier)

SSIDとは、無線LANで使われるネットワーク名のことです。ルーターから発信されるWi-Fiのネットワーク名を設定することができます。一般的には、家庭内のWi-Fiには自分が分かりやすい名前をつけることが多いです。SSIDを変更することで、不正アクセスやハッキングを防ぐことができます。

VPN (Virtual Private Network) 

VPN (Virtual Private Network)とは、インターネット上に暗号化された通信トンネルを作り、安全に通信を行うための仕組みです。主に、外出先から企業の社内システムにアクセスする際などに使用されます。

DNS (Domain Name System)

DNS (Domain Name System)とは、ドメイン名とIPアドレスを対応させるための仕組みです。ウェブサイトにアクセスする際、ドメイン名を入力すると、DNSサーバーが対応するIPアドレスを探して、ウェブサイトに接続します。

PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)

PPPoEとは「Point-to-Point Protocol over Ethernet」の略で、イーサネット(Ethernet)を使ったポイント・ツー・ポイント(Point-to-Point)接続において、認証や課金を行うためのプロトコルです。つまり、PPPoEはADSLやVDSLなど、回線によっては必要とされるもので、ISP(インターネットサービスプロバイダ)が提供するアカウント情報を入力することで接続することができます。

IPoE(Internet Protocol over Ethernet)

IPoEとは「Internet Protocol over Ethernet」の略で、イーサネット(Ethernet)によるインターネット接続方式のことを指します。PPPoEと異なり、アカウント情報の認証や課金を行わずに、IPアドレスを割り当てて接続するため、よりシンプルかつ高速な通信が可能です。

IPoEは、一般的に光回線などの高速回線に使用されることが多く、PPPoEに比べてネットワークトラフィックが少ないため、通信速度が向上するというメリットがあります。

また、PPPoEは通信経路に暗号化をかけることができ、セキュリティ面でのメリットがあります。一方、IPoEは暗号化がかかっていないため、セキュリティに弱いと言えます。そのため、IPoEの場合には、自分でファイアウォールなどのセキュリティ対策を行う必要があります。

フレッツ光  

NTTが提供する光回線サービスのブランド名で、インターネット接続サービスとして利用されることが多いです。回線速度が高速で、安定した通信品質が特徴です。

光コラボ

光コラボとは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)や光回線を提供する事業者が、光ファイバー回線を共有し、利用者に提供するサービスのことを指します。

光コラボでは、光ファイバー回線を持つ複数の事業者が、同じ光ファイバーを共有してサービスを提供します。具体的には、光ファイバー回線を持つ電力会社や通信事業者が、自社で提供するインターネットサービスの一部を光コラボとして提供しています。

光コラボのメリットは、利用者が自由にプロバイダを選べることです。光コラボによって、同じ光ファイバー回線を共有する複数のプロバイダから、自分に合ったプランを選択することができます。また、プロバイダによって提供されるサービスや料金も異なりますので、比較検討することで、自分に最適なサービスを選ぶことができます。

光コラボには、利用者にとってメリットがある一方で、デメリットも存在します。例えば、回線速度が低下する場合があります。光コラボは、複数のプロバイダが同じ光ファイバー回線を共有するため、利用者が多い時間帯には回線速度が低下する場合があります。また、トラブルが発生した場合には、回線を共有する複数のプロバイダが関係するため、対応が遅れる場合があります。

ダークファイバー(Dark Fiber)

ダークファイバー(Dark Fiber)とは、使われていない余剰分の光ファイバーケーブルのことで、データ通信用の光ファイバーケーブルのことを指します。通信事業者が設置した光ファイバー回線を、利用者が自由に使える状態で購入できることを指します。

一般的に、通信事業者は、顧客に向けてインターネット接続やテレビ放送などのサービスを提供するために、光ファイバーケーブルを敷設しています。このとき、余剰分の光ファイバー回線ができてしまうことがあります。この余剰分の光ファイバー回線がダークファイバーと呼ばれています。

ダークファイバーを利用することで、通信事業者が構築したネットワークを借りずに、自分自身でネットワークを構築することができます。そのため、コストを削減することができ、自由度の高いネットワークを構築することができます。一方で、自分でネットワークを構築するため、初期投資が高くなることが欠点です。

また、ダークファイバーは、高速で大容量のデータ通信を可能にします。通常の光ファイバー回線は、通信事業者が構築したネットワークを経由するため、帯域幅(通信速度)が制限されることがあります。一方、ダークファイバーを利用することで、自分自身で構築したネットワークを利用するため、帯域幅の制限がなく、高速で大容量のデータ通信を可能にします。

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この記事を書いた人

元携帯ショップ店員
無線従事者として在職中のサラリーマン

営業やノルマ抜きに、携帯に関する本当におすすめな情報だけを発信したいと思い、サイトを開設。

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